基本書紹介-公法系-

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基本書紹介 公法系

憲法

芦部信喜(高橋和之補訂)『憲法』岩波書店……ほぼ通説。記述は簡潔ながら基本的な知識(共通理解)は本書で一通りおさえられる。ただし、凝縮した本書の記述を真に理解するには「行間を読む」ことが求められる。
<入門★★★☆☆ 学部生★★★★★ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★★>

野中俊彦・中村睦男・高橋和之・高見勝利著『憲法I・II』有斐閣……通称、四人組。芦部憲法と並ぶスタンダードな基本書。分冊となっており、情報量が多い。特に、芦部憲法は統治機構の分量が少ないので、補うためにこの本を使う人も多い。
<入門★☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>

高橋和之『立憲主義と日本国憲法』有斐閣……元は放送大学のテキスト。憲法の基本原理をできる限り易しく説明することがテーマとされ、歴史的背景から分かりやすく解説されている。
<入門★★☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★★☆☆ ロー生★★★★☆>

佐藤幸治『日本国憲法論 』成文堂 (法学叢書 7)……最も定評のある体系書。文中の重要判例・論点の割注を別注にして、読みやすく工夫されている。なによりも、佐藤説は避けては通れない。※本書の元は佐藤幸治『憲法(第3版)』(青林書院・1995)
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★☆☆☆>

長谷部恭男『憲法』新世社……標準的な学説・判例を踏まえつつ、憲法の科学の性格、公共の福祉と人権など、いくつかの問題について新たな視点を設定し、その視点から従来の学説・判例の意味や相互関係を読み直す「もう一つの教科書」。新たな視点から、判例と学説を補強・再解釈している。
<入門★★☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★☆ ロー生★★★☆☆>

★ロー生向け副読本
●憲法の急所……必携。
●憲法上の権利の作法……3段階審査ブームの火付け役。必携。
●基礎から学ぶ憲法訴訟……ダメ答案への考査委員の愚痴が満載。かなり有益。
●憲法ガール……読みやすい。但し、各々好き嫌いが激しい。


行政法

櫻井敬子・橋本博之『行政法』弘文堂……通称、サクハシ。簡にして要を得た記述、ヴィジュアル面にも若干の工夫が凝らされており読みやすい。通読に最適でロースクールでの定番教科書
<入門★★☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★☆>

宇賀克也『行政法概説1・2・3』有斐閣……章のはじめにポイントを摘示したり、重要度によって文字のサイズを変えたりと教科書として工夫されている。判例の網羅性が高くわかりやすいが、自説の結論をはっきりと示していないところもある。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★☆☆ ロー生★★★★★>

塩野宏『行政法I・II・III』有斐閣……ほぼ通説。学説・判例の進展の跡をたどるとともに自説の補強を試みた定評あるテキスト
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★☆☆☆☆ 院生★★★★☆ ロー生★★★☆☆>


刑法

大塚裕史・十河太朗・塩谷毅・豊田兼彦『基本刑法I 総論・II 各論』日本評論社……行為無価値論。「本書の立場は『判例説』。」とうたわれている。司法試験対策の基本書としては最有力
<入門★☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★☆☆ ロー生★★★★★>

山口厚『刑法』有斐閣……結果無価値論。通称、青本。山口二分冊の基本書をベースに、法科大学院の開設に合わせて、判例および全ての学説の前提となっている通説の解説を主眼として出版された。ロースクールでは定番の指定教科書
<入門★★☆☆☆ 学部生★★★★☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★☆>

大谷實『刑法講義総論』『同・各論』成文堂……改訂頻繁。改説も頻繁になされ、ある意味では現在の研究や学説について柔軟に対処し、妥当な解決を目指している。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★☆☆>

西田典之『刑法総論(法律学講座双書)』『刑法各論(法律学講座双書)』弘文堂……結論の妥当性や実務で使える議論であるといえようことを強く志向されている。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>


刑事訴訟法

宇藤崇・松田岳士・堀江慎司『刑事訴訟法(LEGAL QUEST)』有斐閣……判例・通説をそつなく紹介しており、判例分析はとりわけ詳しい。全体の分量が増えすぎることのないように削らなければならなかった記述も少なくない(はしがき)とのことであり、情報量は詳細な体系書と有斐閣アルマの中間といったところ。
<入門★☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★☆>

田中開・寺崎嘉博・長沼範良『刑事訴訟法(有斐閣アルマSpecialized)』有斐閣……基本的事項と判例の説明に重点が置かれており、コンパクトに穏当な見解でまとめられている。
<入門★★★☆☆ 学部生★★★★☆ 院生☆☆☆☆☆ ロー生★☆☆☆☆>

田口守一『刑事訴訟法』弘文堂……第5版から横書き・脚注付きに変更。また分量も増え、従来のコンパクトな良さは無い。旧司法試験の頃から変わらず高いシェアを誇っている。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★★★★☆>

上口裕『刑事訴訟法』成文堂……著者は「はしがき」で司法試験受験生用の教科書として執筆したことを明言している。受験生向けに基礎から丁寧に説かれている親切な本である。田口に不満を覚える学生を中心に、一定のシェアを獲得しつつある。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★★★★☆>


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