基本書紹介-私法系-民法

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基本書紹介 私法系 民法

★改正民法に対応するためのオススメ書★

ネットでも店頭でも入荷待ちが多発しているので、在庫があるとき迷わず買えるようにしておこう!
   

シリーズ本

内田貴『民法I-IV』東京大学出版会

……ケースメソッド重視で読みやすい。一方、要件・効果の記述はやや曖昧。また、自説に偏りがちで、自説への批判はスルー。院生やロースクール生にとって、この本だけを信頼するのは危険。
<入門★★★☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★★☆☆☆>

山田卓生ほか『民法I-V(有斐閣Sシリーズ)』有斐閣

……入門はもとより、指定教科書としているロースクールもある。物権と債権総論がとくに好評。親族・相続に関しては、少数説が展開されることが多く使いにくい。
<入門★★★☆☆ 学部生★★★★☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★☆>

近江幸治『民法講義I-VII』成文堂

……早大教授。院生に人気。学説の対立を把握しやすい。図を用いて説明したりしているので独習用に最適。版ごとに自説が変っているので、その点には注意。ただし、自説変更の経緯についても記述されているので、使いやすい。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>

佐久間毅ほか『民法I・II・V・VI(LEGAL QUEST)』有斐閣

……市民権を得つつあるリークエシリーズ。民法の場合、VIは評判がいい。他はムラがある。
<入門★★☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生☆☆☆☆☆ ロー生★☆☆☆☆>

レイアウト比較

近江は、学説の整理・評価が充実。内田は、ケーススタディが充実。佐久間(民法の基礎)は、発展や補論でロースクールレベルの知識も充実。

川井健『民法概論I-V』有斐閣

……我妻最後の後継者。図表の類を用いることなく、伝統的通説の体系に則ったオーソドックスな基本書。自説は少なめで公平な立場といえるが、内容自体の古さが気になる。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★☆☆☆☆ 院生★★★★☆ ロー生★★☆☆☆>

我妻栄ほか『民法1-3』勁草書房

……泣く子も黙るダットサン民法。しかし、もはや昔の産物か。内容は古い。研究者志望の院生であれば、伝統的通説の変遷をよく知ることができるのでお薦め。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生☆☆☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★☆☆☆☆>

※ダットサンが必要なら図書館で借りれば良い

平野裕之『コア・テキスト民法 I-VI』新世社

……著者が中級レベルと位置付ける本。だが、判例通説はもちろん、学説の最新動向や著者の自説もきちんと明示。ビジュアルはレジュメちっく。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★☆☆☆>

大村敦志『基本民法I-III』有斐閣

……鳩山・我妻・星野の系譜。内田民法と同じ体系。初学者向けながら、高度な内容にも踏み込んでいる部分もある。院を目指している学部生にとっては面白いだろう。※2017年春、新シリーズに移行
<入門★☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★★☆☆☆>

入門書・全般

潮見佳男『入門民法(全)』有斐閣

……通称、潮見赤本。1冊で民法全分野をカバーできるため、ロースクール生の択一対策に絶大な支持を得ている。重要な論点の記述は厚いが、その他の論点は大胆に省略されている。なお、タイトルに反して入門には向かない。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★☆☆☆☆ 院生☆☆☆☆☆ ロー生★★★★★>

総則

佐久間毅『民法の基礎』シリーズ 有斐閣

東大の指定教科書にもなった総則の決定本。基礎という名の通り、判例の立場を中心にわかりやすい説明。高度な内容も掲載されていて、ロースクール生からの支持も多い。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★★★★☆>

山本敬三『民法講義I 総則』 有斐閣

……京大教授。図を多用しているため684ページと総則分野の本ではかなりのボリューム。錯誤論の整理に関して非常に評価が高い。好評の要件事実表をさらに進化させた規範構造表を新設。<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>

四宮和夫・能見善久『民法総則(法律学講座双書)』弘文堂

……改定により分かりやすくなった。オーソドックスな作りの基本書だが、量的には厚い方。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★☆☆☆ ロー生★☆☆☆☆>

物権

道垣内弘人『現代民法III 担保物権法』有斐閣

……自説満載だが、この分野で道垣内説を避けることはできない。内容自体も説得的で読みやすい。<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★★★☆ ロー生★★☆☆☆>

債権

中田裕康『債権総論』岩波書店

……債権総論の基本書の決定版。判例通説をしっかり解説したうえで学説の整理を行い、その上で自説を展開するため、押さえるべきポイントが明確になっている。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>

潮見佳男『プラクティス債権総論』信山社

……債権総論分野の基本書としては、最高水準の一冊。中田『債権総論』との違いとして、ケースが多用されていること、要件事実を意識した構成になっていること、判例のとる論理をナンバリングを用いて丁寧に整理していることなどが挙げられる。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★★☆ 院生★★★★★ ロー生★★★★☆>

潮見佳男『基本講義債権各論I・II(ライブラリ法学基本講義)』新世社

……通称、潮見黄色本。ですます調。分量が手ごろなので、ロースクール生の間でのシェアはかなりのもの。<入門★☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★★★☆>

家族法

前田陽一ほか『民法VI 親族・相続(LEGAL QUEST)』有斐閣

……平成23年の家事事件手続法制定に対応。はしがきで『双書民法』を最も意識したと述べている通り、著者らの自説を抑え、体系と条文の要件効果、判例を重視したつくりになっている。コラムも見所。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★★☆☆ 院生★☆☆☆☆ ロー生★★☆☆☆>

二宮周平『家族法』新世社

……かなりリベラル色の強い価値観。自説の説明に分量を割いている部分がある。
<入門☆☆☆☆☆ 学部生★★☆☆☆ 院生★★★☆☆ ロー生★★★☆☆>

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