学説判例研究~民訴~訴訟上の和解の効力

学説判例研究~民訴~訴訟上の和解の効力

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訴訟上の和解の効力

1.訴訟上の和解の効力
(1)訴訟終了効
(2)判決効
・執行力
和解調書の記載内容に具体的な給付義務が含まれている場合、和解調書の記載には執行力が生じる

・既判力
既判力があるかについては争いあり

2. 既判力
訴訟上の和解に既判力が生じるかについては争いあり

A 既判力肯定説
理由
①267条に「確定判決と同一の効力」と明記
②和解の成立には、裁判所が一定程度関与

批判
当事者は再審事由(338条)に準じる場合にしか和解の効力を争えず酷

B 制限既判力説(判例)
・和解の紛争解決機能を確保するため既判力を認める

B 制限既判力説(判例)
・和解の紛争解決機能を確保するため既判力を認める

・和解に実体法上の無効・取消し原因があれば、和解は無効で既判力は生じない。

批判
瑕疵の主張を超越するはずの既判力を認める一方、その無効の主張を当事者に許すので理論的に矛盾している。

C 既判力否定説(通説)
理由
①裁判所の関与は、和解の瑕疵の不存在を保証できるほど深いものではない
②和解調書には主文がなく、既判力を認めるとその範囲が不明確となる
③和解はあくまで両当事者の意思による紛争解決手段である

批判
267条の文言に反する。

3.訴訟上の和解の瑕疵とその主張方法
①和解をした裁判所に期日指定の申立て

②和解無効の訴えを提起する
③和解に基づく請求に対して請求異議訴訟を提起する(民執35条1項後段)

4.訴訟上の和解の解除とその主張方法
この問題は、訴訟上の和解に既判力が生じるかという問題とは関係ない。言い換えれば、既判力が生じるかについてどの説を採用するかによって結論が変わるわけではない。そして、和解の解除方法については、学説が分かれている。

A説 新訴を提起する。(判例)

B説 当事者が期日指定を申し立てる

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