トピック~時事問題~希望の党は何を目指すのだろう

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希望の党は何を目指すのだろう

今月28日、民進党は両院議員総会において、比例代表を含め公認候補を擁立しないことを全会一致で採択した。そして、各議員が希望の党に公認申請を行うことで、民進党は事実上の「解党」とし、希望の党に合流することとなった。 

希望の党綱領全文

我が党は、立憲主義と民主主義に立脚し、次の理念に基づき党の運営を行う。常に未来を見据え、そこを起点に今、この時、何をすべきかを発想するものとする。

1 我が国を含め世界で深刻化する社会の分断を包摂する、寛容な改革保守政党を目指す。

2 国民の知る権利を守るため情報公開を徹底し、国政の奥深いところにはびこる「しがらみ政治」から脱却する。

3 国民の生命・自由・財産を守り抜き、国民が希望と活力を持って暮らせる生活基盤を築き上げることを基本責務とする。

4 平和主義のもと、現実的な外交・安全保障政策を展開する。

5 税金の有効活用(ワイズ・スペンディング)の徹底、民間のイノベーションの最大活用を図り、持続可能な社会基盤の構築を目指す。

6 国民が多様な人生を送ることのできる社会を実現する。若者が希望を持ち、高齢者の健康長寿を促進し、女性も男性も活躍できる社会づくりに注力する。

改憲発議に前進か

小池百合子氏が今月27日、同党参加の条件について「基本的には憲法(改正)への対応。それは安全保障にも関わる」と語ったように、安全保障と憲法への姿勢を重視している。(参考・朝日新聞デジタル「希望への参加条件、安全保障と憲法への姿勢重視 小池氏」http://www.asahi.com/articles/ASK9W7HDWK9WUTIL065.html

これは、メンバーや背景を見ても明らか。基本的に自民党と変わらない。評論家が各所で語っているとおり「第二自民党」を目指していると言っても過言ではないだろう。

そして、一見、自民対希望の戦いの総選挙がやってくるが、これは改憲派同士の戦い。どちらが勝っても改憲派の議員が誕生する。護憲派にとっては、共産党や社民党に頼らざるを得なくなり、窮地に置きこまれるだろう。

安全保障政策推進へ

小池氏は、安全保障政策について、「いざという時、党内で右だ左だというのは正しくない」「リアルな安全保障が必要。北朝鮮の危機が迫る中でどうするのか。同じ方向性を持っていないと、党としての対応が揺れてはまずい」などと指摘。

希望の党と連携する方向の民進党議員の安全保障政策について、「(これまでは)議論のための議論と、野党としての対案というニュアンスが多かったと思う。それを超えてリアルな形での対応ができる安全保障政策を共有したい」と語った。また、民進党内の旧社会党出身議員との合流について記者団に質問され、「そういう方は、そもそも(希望の党に)来られないんじゃないか」と話した。

安保関連は、自民より進んだ考えを持っていると見受けられる。実は自民の中にも安保には慎重な考えを持っている人間も多いのだ。対して希望は、安保推進派を結集しようとしている。

有田芳生氏のような民進党議員は、自身も望まないだろうが、希望の党側も受け入れないだろう。(参考・ハフポスト日本版ニュース『民進党が「希望の党」に合流する構想 有田芳生氏が批判「“悪魔”との握手だ」』http://www.huffingtonpost.jp/2017/09/27/yoshifu-arita_a_23224213/

(参考・産経新聞『「リベラル派は排除する」 希望・小池百合子代表が明言』http://www.sankei.com/politics/news/170929/plt1709290064-n1.html

脱アベノミクス・消費増税凍結

経済政策は自民とは異なる路線を目指すようだ。

28日、小池氏は日本記者クラブの会見で「株高・円安・失業率の低下などの効果は認めるが、まだまだ好景気の実感が得られていない」と指摘。財政再建では「借金も多いが、資産もある。国が保有する資産をもう少し整理するというのも一つの考え」との見解を示した。

しかし、具体的にどのように考えているのかは、見えない。ここが具体的になれば、支持者も増えるだろう。(参考:日経新聞NQNスペシャル『細川元首相「野党はアベノミクスに対案示せ」大義なき総選挙 識者に聞く(3)』https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL27H0O_X20C17A9000000/

脱原発

小池氏は、27日の結党の会見で「30年の(原発)ゼロに向けて工程表を作る」と表明した。民進党は“30年代”にゼロにすることを目指していたので、より進んだ政策を掲げるようだ。

しかし、小池氏は過去に「超原発」発言をしているので、本心がどこにあるかは分からない(プレジデントオンライン『”脱原発より超原発”小池氏の隠したい過去』http://president.jp/articles/-/23231?page=2)。

脱原発派の小泉元総理の支援を得たかったのか……。(参考・朝日新聞アエラドット『小池「希望の党」が安倍政権に”宣戦布告” 小泉純一郎とのタッグの秘策とは?』https://dot.asahi.com/wa/2017092500060.html

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